がん検診アクションプラン examination

STEP4.受診率向上に向けて

なぜ受診率が低いのか?
STEP1. がん検診の現状を知りましょうで確認したように、大阪府のがん検診の受診率は他府県に比べて低くなっています。なぜ、こんなに低いのかを検討する必要があります。

検診未受診者へのアンケート調査から、以下のような未受診の理由が抽出されました。


検診未受診者へのアンケート調査

大阪府池田市における子宮頸がん検診無料クーポン未使用者へのアンケート結果(回答者数:128人)より。詳細は北尾らの報告を参照。(公衆衛生10月号Web appendixへ)


また、加入している医療保険の種類により、がん検診の受診率に大きな差があることも明らかになりました。

大腸がん検診受診率

国民生活基礎調査(2010年)より


市町村国保加入者におけるがん検診受診率は、被用者保険加入者に比べて低くなっています。また、各保険加入者の平均所得が高いほど検診受診率が高く、平均所得が低いほど検診受診率が低くなる傾向がみられました。健康日本21(第2次)において健康格差の縮小が目標としてかかげられています。健康格差を縮小するためにも、がん検診の受診率が低い集団に対して、重点的に検診の受診勧奨を行なうなど、公共の健康政策として実施されるがん検診を公平に提供する必要があります。

詳細は田淵らの報告を参照してください。

検診を受診する障壁を取り除き、受診しやすい体制を整えることが重要な課題となっています。


どのように受診率を上げるのか?(コール・リコール制度に向けて)

高い受診率を達成している国では、コール・リコール制度という仕組みを用いて、対象者に受診勧奨を行なっています。

  1. 1. 適切な対象者を確定し、対象者名簿を作成する
  2. 2. 電話・手紙等で個別に受診勧奨を行う(コール)
  3. 3. 未受診へは再度受診勧奨する(リコール)

大阪府においても、平成21年度・22年度に実施された女性特有のがん検診の無料クーポン券配布の際に、池田市でコール・リコール制度の試みを行ないました。
無料クーポン券の配布は個別受診勧奨(コール)に該当しますので、配布後、無料クーポンの期限が切れる3ヶ月前に、クーポン未使用者(未受診者)の一部の年齢の対象者に対して、再度受診勧奨(リコール)を実施したところ、検診の受診率が約10%向上しました。無料クーポン券送付に伴うコールの効果も大きく、受診率が約20%向上しました。

大阪府池田市における子宮頸がん検診

詳細は伊藤の報告を参照してください。

科学的根拠に基づくがん検診を、精度管理体制のもと実施される体制が整えた上で、より多くの方に等しく検診を受診してもらうためにも、コール・リコール制度が実施できる体制を整備する必要があります。

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