第60回 医食同源 〜お手軽春のバランスメニュー〜

 『医食同源』とは、”病気を治す”という行為も”食事をする”という行為も共に生命を養い健康を保つためであり、その本質は同じであることを意味します。
糖尿病は治療によっていったん良くなっても、食事療法を継続しなければまた悪化してしまうことになります。糖尿病に限らず、他の病気にも同じ事がいえるでしょう。『医食同源』は食事療法の基礎であり原点です。普段から食事には気をつけているという方もときどき原点に戻り食生活を見直してみましょう。
ミニ雑学では『春野菜』について調べてみました。

  • ≪今回のメニュー≫
  • ・菜の花ごはん
  • ・たこ入り豆腐ボール
  • ・和風チンジャオロース
  • ・人参のクリームパスタ
  • ・春野菜の酢味噌あえ
  • ・桜きな粉蒸しパン
  • レシピを見る

ミニ雑学:春野菜

◎菜の花
カロテンやビタミンB1、B2、C、E、鉄、カルシウム、カリウム、食物繊維などの豊富な栄養素をバランスよく含んでいます。ビタミンには免疫力を高める働きがあり、風邪などの病気の予防にもつながります。和え物、煮浸し、吸い物、炒め物など様々な調理法で少しほろ苦い春の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
◎スナップえんどう
さやえんどうの一種で、グリンピースの豆の甘味とさやえんどうの皮の歯ごたえを一緒に楽しむことができます。カロテン、ビタミンC、カルシウム、カリウム、食物繊維などがバランスよく含まれています。
◎たけのこ
たけのこはイネ科に属する植物で、まだ地中から完全に姿を出していない若い竹の幹の部分です。カリウムや食物繊維を多く含み、カリウムには摂りすぎた塩分を排泄する効果が、食物繊維には便秘の解消やコレステロールの吸収を妨げる効果などがあります。えぐみの原因であるシュウ酸を含んでいるので、十分にアク抜きをしてから調理しましょう。
◎春キャベツ
キャベツは春と冬が旬の野菜です。春に収穫する春キャベツは、巻きがふっくらとしていて柔らかいので、サラダなど生食に適しています。冬に収穫される冬キャベツは巻きがしっかりしていて、加熱調理しても煮崩れしにくいので煮込み料理や炒め物に適しています。
ビタミンCやビタミンU(キャベジン)が豊富に含まれているので生で食べると効率よく摂取できます。これらは加熱によって壊れやすいので、加熱する場合は汁ごと食べることができるスープなどにすると効率よく摂取することができます。
◎新玉ねぎ
通年出回っている玉ねぎに比べて皮が薄く、実の水分が多くて柔らかいという特徴があります。みずみずしくて辛みが少ないのでサラダなど生食に適しています。玉ねぎを切ったときに目がしみるのは、玉ねぎに含まれている辛味成分である硫化アリルが原因です。硫化アリルには血液をサラサラにする働きがあり、動脈硬化の予防にも有効とされています。

【旬の食品を上手に取り入れ、豊かな食生活を送りましょう 】

 旬の春野菜をいくつか紹介しましたが、旬の食品には栄養価も高く値段も安いというメリットがあります。これらを上手に食事に取り入れることで、栄養バランス豊富な美味しい食事を楽しむことができます。
また、店頭に並んだ旬の食品を見かけて季節の移ろいを感じながら食事療養への励みにつながるよう豊かな食生活を送りましょう。

レシピ

ここに掲載したレシピは、ご家庭でも手軽にお試しいただけるように、分量を目安で表示しています。実際の食事指導では、患者様ごとに厳密に栄養計算した料理をお出ししています。

一食分の栄養量合計

  • エネルギー 573kcal
  • 蛋白質 24.9g
  • 脂質 7.7g
  • 炭水化物 97.9g

菜の花ごはん

エネルギー312kcal、蛋白質5.7g、脂質0.5g、炭水化物68.5g

■ 材料(分量・・・1人分)
精白米1/2カップ強、うすくちしょうゆ小さじ1杯、柚子こしょう少々、なのはな2茎、しお小さじ1/20杯弱
■ 作り方
  • ① 米を洗い通常の水加減にしてうすくちしょうゆと柚子こしょうを加えてごはんを炊く。
  • ② なのはなは、花の部分を2cmくらいに切り、茎は細かく刻む。それぞれ、しおを加えた熱湯で茹でて水気を絞る。
  • ③ 炊き上がったごはんに、なのはなの茎の部分を混ぜて盛り付け、花の部分は上に散らす。  

たこ入り豆腐ボール

エネルギー101kcal、蛋白質9.5g、脂質3.6g、炭水化物7.3g

■ 材料 (分量・・・1人分)
とうふ(もめん)1/5丁、たこ(ゆで)1/10本、じゃがいも1/11個、鶏卵1/5個、葉ねぎ15cm程度、しお小さじ1/10杯、お好み焼きソース小さじ1杯強、あおのり(粉)少々、スナップえんどう4本、しお小さじ1/20杯弱
■ 作り方
  • ① とうふは、3時間程度水切りをしておく。
  • ② たこは食べやすい大きさに切り、葉ねぎは小口切りにしておく。
  • ③ 水切りしたとうふをボールに入れて泡立て器でつぶしながら、溶きほぐした鶏卵、しお、すりおろしたじゃがいもを加えてよく混ぜる。
  • ④ 葉ねぎを加え、食べやすい大きさにまとめたら、真ん中にたこを入れて丸める。
  • ⑤ 天板に並べてオーブンに入れ、175℃で15分程度焼く。
  • ⑥ お皿に盛り付け、お好み焼きソースを塗り、あおのりをふりかける。
  • ⑦ しおを加えた熱湯でスナップえんどうを茹でて、添える。  

和風チンジャオロース

エネルギー54kcal、蛋白質5.9g、脂質1.3g、炭水化物4.1g

■ 材料(分量・・・1人分)
豚肉(もも赤身)1枚、たけのこ1/7本弱、ピーマン1/3個弱、にんじん1/20本、しょうが1/10かけ、こいくちしょうゆ小さじ2/3杯、酒小さじ1杯弱、かたくり粉小さじ1/6杯
■ 作り方
  • ① 豚肉は、食べやすい大きさに切り、たけのこ、ピーマン、にんじん、しょうがはせん切りにしておく。
  • ② こいくちしょうゆと酒は合わせておく。
  • ③ フライパンに豚肉を入れてだし汁を加えて炒め、野菜も加えてさらに炒める。
  • ④ 合わせた調味料をまわし入れて炒め、最後に水で溶いたかたくり粉を加えてとろみが付いたら火を止める。

人参のクリームパスタ

エネルギー43kcal、蛋白質1.2g、脂質1.3g、炭水化物6.6g

■ 材料(分量・・・1人分)
マカロニ大さじ1杯、にんじん1/10本弱、たまねぎ1/20個、牛乳小さじ2杯、バター小さじ1/4杯、しお小さじ1/15杯、こしょう少々、パセリ(乾燥)少々
■ 作り方
  • ① にんじんは軟らかくなるまで煮て、ミキサーにかけてペースト状にする。
  • ② 鍋に戻して火にかけ、余分な水分をとばしてから牛乳を加え、沸騰したら火を止める。
  • ③ 別の鍋にバターを入れて熱し、せん切りにしたたまねぎを炒め、にんじんのクリームの鍋に移す。
  • ④ マカロニを入れ、しお、こしょうを加えてよく絡める。

春野菜の酢味噌あえ

エネルギー25kcal、蛋白質1.0g、脂質0.3g、炭水化物5.1g

■ 材料(分量・・・1人分)
新キャベツ1/2杯、新たまねぎ1/40個、青しそ1枚、白みそ小さじ1杯弱、酢小さじ1/2杯、さとう小さじ1/3杯
■ 作り方
  • ① キャベツは、せん切りにして軽く茹でる。
  • ② 新たまねぎは薄切りにして水にさらし、青しそはせん切りにしておく。
  • ③ 鍋に酢とさとうを入れて火にかけ、沸騰したら火を止め、白みそを加えて溶かす。
  • ④ 野菜の水気を絞って、酢みそであえる。 

桜きな粉蒸しパン

エネルギー38kcal、蛋白質1.6g、脂質0.7g、炭水化物6.3g

■ 材料(分量・・・1人分)
こむぎ粉小さじ2杯、スキムミルク小さじ1杯弱、きな粉小さじ1/4杯弱、ベーキングパウダー小さじ1/10杯、牛乳小さじ1.5杯弱、低甘味料 (0キロカロリー)小さじ1杯弱、くるみ少々、桜の花の塩漬け少々
■ 作り方
  • ① 小麦粉、スキムミルク、きな粉、ベーキングパウダーを合わせてふるっておく。
  • ② くるみは細かく刻んでおく。
  • ③ ボールに牛乳と低甘味料を入れ、よく混ぜる。
  • ④ ふるった粉類を加え、ヘラで切るようにさっくり混ぜる。
  • ⑤ カップに入れ、刻んだくるみを上から散らして桜の花の塩漬けをのせる。
  • ⑥ 5〜10分程度蒸す。竹串をさして生地がついてこなければ出来上がり。