第68回 バランスが大事、さわやかな夏メニュー

 季節の変わり目であるこの時期は、心身ともにストレスを受けやすい時期です。ストレスの原因には対人関係や生活環境など様々な要因が考えられますが、ストレス状態が長く続くと自律神経やホルモンのバランスを失調させ、内臓不調や免疫力低下、血液ドロドロなど体の不調を引き起こす原因になります。また体内の活性酸素も増えやすくなり、活性酸素が細胞を傷つけて老化、癌、動脈硬化、高血糖など様々な疾患を引き起こす可能性にもつながります。
そこで今回は、“ストレス解消”をテーマに取り上げ、ビタミンやミネラルが豊富な旬の食材を取り入れたお弁当を紹介しました。

  • ・たいめし
  • ・ささみの和風ロースト梅ソースかけ
  • ・長ひじきと大豆の変わり和え
  • ・焼たけのこ
  • ・和風マッシュポテト
  • ・春色の苺パンプディング
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【ミニ雑学】

ミネラルは人体の機能調節や維持に欠かせない微量栄養素です。体内では生成することができないため、日々の食生活で必要量を摂取する必要があります。今回はいくつかのミネラルの特徴や働きについて調べてみました。

◆カルシウム
体内にあるカルシウムのうち99%は骨や歯にある「貯蔵カルシウム」、1%は血液や筋肉、神経内に含まれる「機能カルシウム」といいます。
機能カルシウムは血液中に溶け込んで血液凝固や筋肉収縮、精神や神経の安定に密接な関係があります。機能カルシウムが不足すると、骨にある貯蔵カルシウムが放出されることによって血中カルシウム濃度が一定に保たれます。カルシウムの不足が続くと骨のカルシウムが減少し、骨軟化症や骨粗鬆症を引き起こしやすくなります。
カルシウムはイワシや煮干しなどの小魚、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐などの大豆製品に多く含まれています。
◆マグネシウム
マグネシウムは60〜65%は骨に含まれ、残りは肝臓や筋肉、血液でたんぱく質と結合しています。神経の興奮を抑え、筋肉の働きを正常化する働きがあり、血圧の正常化や体温調節などに関与しています。マグネシウムの不足が続くと、不整脈や動脈硬化、血圧上昇、心疾患のリスクが高まる可能性があります。マグネシウムは魚介類、海藻類、野菜類、豆類、種実類などに多く含まれています。
◆鉄
赤血球の成分となって全身に酸素を運びます。鉄分が不足してしまうと全身に酸素が行き渡らなくなるため、めまい、貧血、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を引き起こします。
鉄には肉、魚、レバーなどの動物性食品に含まれるヘム鉄と野菜、海藻、大豆などの植物性食品に含まれる非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が非ヘム鉄よりも効果的に吸収されます。また、ビタミンCと一緒に摂取したり鉄の調理器具を用いると吸収率がアップします。
※C型慢性肝炎などでは鉄が病状を悪化させることがあるので、鉄制限が必要となる場合もあります。

【バランスのよい食事でストレスに負けないからだを作りましょう】

 ストレスと食事には密接な関係があり、ストレスによって特定の栄養素を消耗したり、特定の栄養素の助けが必要になったりします。
例えば、からだにストレスがかかるとビタミン類が著しく消費され、肌荒れや風邪を引きやすくなる原因になります。また気持ちを落ち着かせる栄養素としてはビタミンB1やビタミンC、カルシウム、マグネシウムなどがあり、中でもビタミンCにはストレスへの耐性を高める働きがあります。これらを上手に補給するためには、ごはんやパンなどの主食、肉や魚などの主菜、野菜や海草などの副菜をそろえて偏りがないようバランスのよい食事を心がけましょう。そして一日の食事時間を決めて規則正しく食べ、適度な運動の習慣を身につけストレスに負けないからだを作りましょう。

レシピ

ここに掲載したレシピは、ご家庭でも手軽にお試しいただけるように、分量を目安で表示しています。実際の食事指導では、患者様ごとに厳密に栄養計算した料理をお出ししています。

一食分の栄養量合計

  • エネルギー 572kcal
  • 蛋白質 30.0g
  • 脂質 6.1g
  • 炭水化物 95.6g

★たいめし

エネルギー328kcal、蛋白質7.1g、脂質1.6g、炭水化物68.2g

■ 材料(分量・・・1人分)
精白米1/2カップ強、たい(養殖)5cm×2cm1切れ、板こんぶ適量、うすくちしょうゆ小さじ1杯、酒小さじ1/2杯強、木の芽2〜3枚
■ 作り方
  • ① たい(養殖)は切り身にしてこんがり焼き色がつくまで焼く。
  • ② 米は洗って通常の水加減にして調味料を加え、板こんぶと焼いたたいをのせて炊く。
  • ③ 炊き上がったら板こんぶとたいを取り出し、たいは皮を外してほぐす。
  • ④ ごはんを盛り付けたら、上にほぐしたたいをのせ木の芽を散らす。

★ささみの和風ロースト梅ソースかけ

エネルギー96kcal、蛋白質14.7g、脂質1.5g、炭水化物4.4g

■ 材料 (分量・・・1人分)
とり肉ささみ1本半、こいくちしょうゆ小さじ1/3杯、酒小さじ1/2杯弱、たまねぎ1/20個、梅ぼし1/2個、酒小さじ1杯、ごま油小さじ1/4杯、新たまねぎ1/10個弱、わかめ(生)大さじ2杯程度、クレソン1本
■ 作り方
  • ① とり肉ささみは筋を取り、しょうゆと酒に15分程度漬けておく。
  • ② 170℃のオーブンで8〜10分程度焼いて食べやすい大きさに切る。
  • ③ すりおろしたたまねぎ、酒を鍋に入れて炒め、種をとって潰した梅ぼしを加え、最後にごま油を加えて少し加熱したら火を止める。
  • ④ 新たまねぎは薄切りにして水にさらしておく。わかめ(生)は食べやすい大きさに切って軽く茹でて水にさらして水気を切っておく。
  • ⑤ 新たまねぎの水気を切って、わかめと混ぜて器に盛り付けたら上にささみをのせ、梅のソースをかけてクレソンを添える。

★長ひじきと大豆の変わり和え

エネルギー43kcal、蛋白質2.6g、脂質0.9g、炭水化物6.8g

■ 材料(分量・・・1人分)
ゆで大豆9粒程度、長ひじき(乾燥)小さじ3/5杯、オクラ2本、うど3cm、トマト(水煮缶)大さじ1杯強、酢小さじ1杯、うすくちしょうゆ小さじ1杯弱、さとう小さじ2/3杯
■ 作り方
  • ① 長ひじき(乾燥)は水につけてもどしたら軽く茹でて水を切っておく。
  • ② ゆで大豆もだしでひと煮立ちさせて水を切っておく。
  • ③ オクラは軽く茹でて小口切りにする。うどは短めのたんざく切りにして水にさらしておく。
  • ④ トマト(水煮缶)、酢、うすくちしょうゆ、さとうを鍋に入れて加熱し、煮詰める。
  • ⑤ うどの水を切り、長ひじき、ゆで大豆、オクラをボールに入れて甘酢トマトだれで和える。

★焼たけのこ

エネルギー12kcal、蛋白質1.5g、脂質0.1g、炭水化物1.9g

■ 材料(分量・・・1人分)
たけのこ穂先の部分5cmを1/3本、こいくちしょうゆ小さじ1/6杯、酒小さじ1/5杯
■ 作り方
  • ① たけのこは皮付きのまま水洗いし、汚れを落としたら穂先を斜めに切り落とし、皮の部分に縦に1本切り目を入れる。
  • ② あらかじめ皮を2〜3枚むいておき、鍋にたけのことたっぷりの水を入れ、米ぬかを加えて1時間程度茹でる。
  • ③ 茹で上がったらゆで汁につけたまま冷ましておく。水で洗い流して皮をむく。
  • ④ 穂先の柔らかい部分を使う。縦長に切ったらフライパンで焼き、しょうゆと酒を加えて焼き目がつくまで加熱する。

★和風マッシュポテト

エネルギー50kcal、蛋白質1.4g、脂質0.6g、炭水化物9.9g

■ 材料(分量・・・1人分)
じゃがいも1/3個強、にんじん2cm、牛乳小さじ2杯、白みそ小さじ1杯弱、サラダ菜1枚
■ 作り方
  • ① じゃがいもは皮をむいて蒸し、潰したら白みそを加える。
  • ② にんじんはみじん切りにして柔らかく茹で、水気を切ったらじゃがいもに混ぜる。

★春色の苺パンプディング

エネルギー43kcal、蛋白質2.7g、脂質1.4g、炭水化物4.4g

■ 材料(分量・・・1人分)
鶏卵1/10個、卵黄1/4個、スキムミルク小さじ2杯、低甘味料小さじ1杯弱、食パン12枚切り1/4枚の耳を切り落としたもの、いちご1/2個
■ 作り方
  • ① 食パンは耳を落としてからフードプロセッサーにかけてパン粉状にする。
  • ② いちごは食べやすい大きさに切っておく。オーブンは180℃に温めておく。
  • ③ 鍋に水を入れ、スキムミルクと分量の半量の低甘味料を加えてよく混ぜ、沸騰させる。
  • ④ ボールに鶏卵と卵黄を合わせ、残りの低甘味料を加えてよくすり混ぜる。
  • ⑤ ④に③を少しずつ加え、その都度よくかき混ぜる。
  • ⑥ ⑤を鍋に戻して再び火にかけ、焦げないように混ぜながらとろみがつくまで加熱し、とろみがついたら火を止めてしばらくかき混ぜる。。
  • ⑦ カップに①を入れ、その上から⑥を注ぎ、最後にいちごをのせる。
  • ⑧ 180℃のオーブンで12分程度焼く。