【プレスリリース】国際連携による「遠隔病理診断サポート」を実現 国境を越えたがん医療の臨床研究をスタート

Press Release

2019年3月26日

 

国際連携による「遠隔病理診断サポート」を実現

国境を越えたがん医療の臨床研究をスタート

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 地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター(以下、当センター)とロシア連邦モスクワ州立臨床研究センター(Moscow Regional Research and Clinical Institute理事長:Semenov Dmitry 以下、MONIKI)は、病理診断の国際連携を遠隔で実現していくための臨床研究をスタートすることに合意しました。組織・細胞を顕微鏡で観察してがんを確定するための病理診断はがんの医療には必須で、病理診断なくしてがんの治療を開始することはできませんが、病理診断の精度には国により格差があることが指摘されてきました。本研究は、病理診断が比較的進んでいるわが国とロシアが共同研究することにより、互いに診断精度を高めることを目的としています。

 

 具体的には、MONIKIが作成した病理標本のプレパラートをバーチャルスライドスキャナーでスキャンし、その画像データを病理所見と一緒に当センターが受け取り、「病理診断および所見」、「病理標本の作製技術」「病理標本の染色技術」の3項目を評価するとともに、診断適正化のダブルチェックと技術的な指導も併せて、MONIKIへ結果を返すというものです。

 

 まずは、バーチャルスライドのスキャンデータ解像度の確認や実際の受け渡しを確実に行うため、当センターの外国人患者受入代表幹事会社であるメディカルツーリズム・ジャパン株式会社(以下、MTJ)の協力を得て、試験的に5例から始めます。臨床研究の全体症例数としては200例までを行うことになっており、将来的には、ICT(情報通信技術)の技術基盤を整え、MONIKIの実際の臨床現場に展開することも視野に入れています。

 

 なお、今回の実現に至った経緯として、2018年10月にMONIKIが、遠隔医療の日本側提携先として既に国際医療交流協定を結んでいる当センターを訪問し、視察と意見交換を行いましたが、ロシアの法律によりMONIKI外に病理標本のプレパラートを持ち出すことが不可能であったこと、また、当時のMONIKIにはバーチャルスライドスキャナーの仕組みがなかったことなどから、今日に至るまで双方で技術的な打開策を検討してまいりました。そしてMONIKIの日本総合医療センター設立計画が推進されるとともに、バーチャルスライドスキャナーの仕組みが構築されたため、この度の「遠隔病理診断サポート」の実現に至りました。

※MONIKIの敷地内に、仮称:日本総合医療センター(Japanese Integrated Medical Center(JIMC))設立の計画、検討が日本の国際貢献の一環として進んでいます。

 

(参考)MONIKIとの交流実績

2017年 6月 国際医療交流協定の締結(幹事会社MTJ)

       国際医療交流シンポジウム(経済産業省補助事業)を交互に開催

      「日本とロシアのリハビリテーションの現状と課題」

2017年 9月  当センターにて開催     

2017年10月 MONIKIにて開催

2018年10月 MONIKIが当センターへ表敬訪問

2019年 2月  バーチャルスライドスキャナーを使った画像データ診断試験を開始

 

 

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事務局 広報企画グループ 酒井、岡村、西尾

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