放射線腫瘍科

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ほぼすべてのがんを対象に、最先端の放射線治療を安心・安全に提供します。

がんの放射線治療専門の科であり、ほとんど全ての悪性腫瘍を治療の対象としています。新規導入された高精度直線加速器3台による外部照射を中心に行っています。近年のコンピュータおよび関連技術の急速な進歩によりさまざまな高精度治療が可能となりました。。腫瘍に対する治療強度を上げて正常組織の被曝の少ない強度変調放射線治療IMRT、体幹部定位照射SBRTは全国でトップレベルの実績があり、ほぼ5割の患者さんが治療を受けておられます。すべての装置で回転型強度変調放射線治療VMAT(高速IMRT)が可能となり、治療時間が大幅に短縮されました。さらに放射線同位元素イリジウム192を用いた腔内照射、化学療法との併用による化学放射線療法、手術の補助としての術前、術後照射も行っており、さまざまな需要に対応できるようにしています。がんの3大治療(外科手術、化学療法、放射線治療)の一つとして院内では他科と協同して集学治療の一端を担う一方、病病連携、病診連携を通じて院外の患者様の治療も積極的に受け入れています。

主要疾患

悪性腫瘍全般(ほとんどすべてのがん種を対象とする)

治療ポリシー

○進行度に応じて最適な治療方法を選択し、治癒率の向上と副作用の軽減を目指します。
○緩和医療にも積極的に取り組み、QOL(生活の質)の改善を目指します。
○安心・安全な医療提供に努めます。

主な治療について

対象となる疾患 治療法 入院・外来 治療日数
肺がん、肝臓がん 定位放射線治療 外来または入院 4日~1週間
前立腺がん IMRT(強度変調放射線治療) 外来 8週間
頭頸部がん IMRT(強度変調放射線治療) 外来または入院 7~8週間
子宮がん 放射線治療 外来または入院 7~8週間
がん性疼痛(転移) 放射線治療 外来または入院 2~4週間
肺がん 放射線治療 入院 4~7週間
食道がん 放射線治療 入院 4~7週間
喉頭がん 放射線治療 外来 7週間
膵臓がん 術前放射線治療 外来または入院 5週間
膵臓がん 非手術放射線治療 外来または入院 5~6週間

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直線加速装置(3台)による外部照射
通常の外部照射以外に、正常組織の被爆の少ない強度変調放射線治療(IMRT:前立腺がん、 頭頚部がんなど)、体幹部定位照射(肺がん、肝臓がんなど)などの高精度照射も行っております。 前立腺がんの強度変調放射線治療(IMRT)では、従来大きな問題であった直腸出血は著しく減少し、肺がんの定位照射は高齢者でも短期間(4日)に安全に行うことができます。
ヨード125による組織内照射(現在休止中です)
比較的早期の前立腺がんを対象に、放射線同位元素であるヨード125の小さなカプセル数10個を前立腺内に刺入し前立腺を照射する治療法です。前立腺内部から直接照射するためがんには非常に多くの線量が照射されますが、周囲の正常組織の被爆は軽減されます。刺入時に全身麻酔を必要としますが、治療は数日の入院ですみます。
イリジウム192による腔内照射
主に子宮がんが対象で、外部照射と組み合わせて行われます。
化学放射線療法
化学療法だけもしくは放射線治療だけでは治癒困難な肺がん、食道がんなどに対する抗がん剤と放射線治療を組み合わせた治療法です。当センターでは関連各科との連携のもと良好な治療成績を挙げております。
術前照射・術後照射
手術で完全に切除できない腫瘍に追加するものが術前照射・術後照射です。手術による切除が困難である部分に照射を行うことでより確実な腫瘍の治癒を目指します。例をあげると、膵臓がんでは手術前に抗がん剤とともに放射線治療が行われ(術前照射)、進行頭頚部がん(耳鼻科のがん)では手術後に照射が併用されます(術後照射)。

特徴的な試み:高精度放射線治療

強度変調放射線治療IMRT
放射線の強度をコンピュータで自由に制御し、病巣に多くの線量を集中し、周囲正常組織への被曝線量を低減させます。腫瘍治癒率の向上と副作用の減少が実現されます。前立腺癌、頭頸部癌から他の部位に適応が広がってきています。
定位照射SRS, SRT, SBRT
細い放射線を患部に多方向から集中してピンポイントで治療します。肺がん、肝臓がん、脳腫瘍で小さい腫瘍が適応となります。
同期照射
呼吸によって臓器は動きます。動きの大きい部位では、その動きに同期させて照射することにより、照射範囲を縮小して正常組織の副作用を減少させます。目印となる小さなマーカを体内の臓器に埋め込む場合があります。
画像誘導放射線治療(外部照射、小線源治療)
最近の画像診断の目覚ましい進歩を取り入れ、病巣と周辺正常組織の拡がりと位置をmm単位で正確に把握して治療の精度を向上させます。

患者さんへのメッセージ

癌はできる限り確実に治さなくてはなりませんが、治療による副作用を少なくすることも同時に求められます。
近年、コンピュータ技術の進歩が取り入れられ、飛躍的な高精度照射が可能になりました。
さまざまな癌の放射線治療に応用されるようになり、治療成績向上への貢献が期待され、当センターでは積極的に取り組んでいます。分かりやすく説明します。分からないことは何でも聞いて下さい

診療実績

放射線治療は機能と形態を温存して治療できるのが大きな特徴で、根治的、補助的(術前、術後)、姑息的、対症的、緩和的照射まで、ほぼすべてのがん種に対して幅広い適応があります。通常の放射線治療に加えて、IMRT、VMATや定位照射SRS, SRT, SBRTを積極的に使用しています。IMRT, VMATは前立腺癌、頭頸部癌、SRS, SBRTは脳転移、肺癌、肝臓癌など多くの疾患に使用されます。年間1600例以上の患者さんの治療を行っています。乳癌380例、肺癌210例、頭頸部癌250例、膵癌110例、前立腺癌130例、食道癌100例、婦人科腫瘍80例などです。治療成績の代表的なものとして病期I期の非小細胞肺癌のSBRT: 治癒率80%, 下咽頭癌の完治率(喉の切除無し): 70-80%, 前立腺癌の5年PSA非再発率は低中リスク95%, 高リスク90%、直腸出血2%、食道癌5年生存率はI期58%, II・III期32%と良好です。

代表的なものを示します(詳細は担当医にお尋ね下さい)。

胸部領域:定位放射線治療SBRT(ピンポイント照射)
非小細胞肺癌ステージ1 治癒率80%
頭頸部領域:下咽頭
根治的化学放射線療法(2006年-2014年、IMRT含む)
5年生存率

ステージ1 ステージ2 ステージ3 ステージ4A ステージ4B
59% 68% 67% 55% 26%

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5年喉頭温存率

T1 T2 T3 T4
86% 87% 76%

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術後放射線療法(2003年-2014年、IMRT含む)

生存率  ステージ3、4A、4B
5年 58 %

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中咽頭側壁癌
根治(化学)放射線治療(2009年-2016年、IMRT含む)
5年生存率

ステージ1 ステージ2 ステージ3 ステージ4A ステージ4B
88% 89% 85% 83%

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上咽頭癌
3次元放射線治療(2000年-2009年)
5年生存率

ステージ1 ステージ2 ステージ3 ステージ4
100% 78% 78% 61%

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IMRT (2009年-2013年)
3年生存率

ステージ1 ステージ2 ステージ3 ステージ4
100% 86% 100% 100%

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消化器領域:食道癌 (2000年-2007年)
生存率

  ステージ1 ステージ2, 3 T4またはM1LYM
2年 82% 28%, 中央値11月
3年 75% 39%
5年 58% 32%

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膵臓癌:2009年以降の術前CRT(膵外神経叢への線量増加)施行症例
生存率

3年 5年
55.5% 43.3%

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骨盤領域:前立腺癌(2006年-2013年)IMRT
5年PSA非再発率

低リスク 中リスク 高リスク
100% 94.2% >91.2%

5年直腸出血発生率(G2以上)4.5%

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子宮頸癌(2006年2011年) 根治放射線療法
3年生存率

ステージ1B  FIGO ステージ2 ステージ3 ステージ4A
78% 85% 71% 78%

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術後照射例
3年生存率

ステージ1 B  FIGO ステージ2 ステージ3 ステージ4
95% 93%

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学会認定

● 日本医学放射線学会認定研修施設病院
● 日本放射線腫瘍学会認定施設

スタッフ紹介

職 名 氏 名 専門分野 認定医/専門医/指導医
主任部長 手島 昭樹 頭頸部がん
消化器がん
婦人科がん
日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
副部長 小西 浩司 泌尿器腫瘍
婦人科腫瘍
頭頸部がん
肺がん
消化器がん
日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
日本医学放射線学会研修指導者
医長 林 謙治 頭頸部がん
消化器がん
日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
医長 森本 将裕 消化器がん
婦人科腫瘍
頭頸部がん
肺がん
日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
診療主任 平田 岳郎 消化器がん
中枢神経腫瘍
骨軟部腫瘍
頭頸部がん
日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
日本医学放射線学会研修指導者
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
診療主任 金山 尚之 頭頸部がん
消化器がん
骨軟部腫瘍
婦人科腫瘍
日本放射線腫瘍学会放射線治療専門医
レジデント 井川 俊樹    
レジデント 和田 健太郎    

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外来診療表

診察室
AM PM AM PM AM PM AM PM AM PM
1診 ◎平田 ◎森本 ◎金山 ◎手島 ◎小西
2診 放射線腫瘍科 再診 ◎井川 和田健 ◎和田健 ◎林
3診 井川 手島 金山 和田健
4診 手島 小西 平田 森本 金山
5診 放射線腫瘍科 再診 平田 森本 井川 放射線腫瘍科 再診

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◎は、初診対応です